定期的に書いている、気になった新製品等を紹介する時事ネタ記事です。
1.Meze Audio POETが発表される
そこそこ前に海外では記事になっていたので、既に知っている人も多いかもしれません。国内でのプレスリリースはまだ無い様ですが、オフィシャルの日本語のページも存在しています。
技術的には平面磁界駆動型なのですが、低域と高域でコイルパターンが違っていて、それ故にハイブリッドと謳っているようです。詳しくは上記オフィシャルサイトを参照。
また、Dan Clark Audio(以下DCA)からライセンス供与されたAMTS(Acoustic Metamaterial Tuning System)が搭載されているというのも注目ポイントの一つでしょう。
AMTSについてはDCAの基幹技術の一つであり、他社との差別化要素の一つだと捉えていたので、他社に提供されたのは結構驚きでした。
この動きが他の会社にも広まるのかは気になるところ。もしある程度オープンにライセンス提供されるのならば、採用したい会社も多いのではと思います。
コイルパターンのハイブリッドも含めて大きなチャレンジが複数行われた製品という事で、今年の注目機種の一つになるかもしれません。
2.Chord Electronics ALTOが発表される。
これも海外では割と前から発表されていて、昨年の11~12月にはプレスリリースがあったはずですが、先日国内でも取り扱いの発表がありました。
内容的にはヘッドホンアンプ兼プリメインアンプ、またXLRでの出力もありそちらはスルーアウトもプリ出力も可能。
ヘッドホンアウトは一応4.4mmの出力もありますが、こちらは疑似バランスであり出力的にはアンバランスと一緒の2250mW。スピーカー出力は50Wです。
Chordの製品は複合機でIndigoを持っていますが、その使い勝手を考えると恐らく自由度はかなり高いのではと思います。
価格は90.2万円とかなり高価な部類ですが、最近の値上がり傾向の中でのプライシングである事と、複合機である事を考えると最上位クラスには流石に届かないでしょうか?
Chordは基本的にデジタル関係の評価が非常に高く、スピーカー関連のアンプの評価も高い方だと思うのですが、HPA専用機となるとうーんという感じの評価な(と言うか下手すると知らない人の方が多そう。私も実際に聴いた事は無い)ので、今回は期待したいところ。
4.4mmが疑似バランスであることにがっかりする人も多いかもしれませんが、元々イヤホンやヘッドホンの大半はバランス出力(実際はBTL出力)が必要なほどの大出力は要らないと言うのがChordの主張だったと思うので、そう考えると筋は通ってます。
3.Hifiman Officialの値下げが止まらない
以前もHifiman Officialの販売施策について、値下げが多い事に言及したことがあるのですが、最近は更に拍車がかかってきました。
以前紹介したHE-R9 Wiredについては現在では1万円を切り、HE R-10Dは3.4万円程、HE R-10Pも23万円程といずれも投げ売りに近い状態。
また、割と発売が新しいAudivinaを10万円切りで売っている辺り、流石に度が過ぎていると感じずにはいられません。
このレベルの値引き販売をするという事は、商品が売れてなくて在庫が積みあがっているか、それともキャッシュがやばいのか位しか理由が思いつかず、いずれにしてもあまり良さそうな状況には見えません。
因みにオフィシャルがこんな売り方をしているせいか、Aliの他の販売店でもガンガン値下げされており、HE-R10Dは最安だと2.2万円程度の物も見かけました。
せめて新製品が頑張っていればまた話は違うのですが、開放型はUnveiled製品群ですしねえ……密閉型のISVARNAもありますが殆ど話題になっていないので厳しそう。
他にも好転する素材があまり見えないのでどうにも先行きが厳しそうに見えるのですが、何とか巻き返してほしい所です。