東京遠征記⑤ TIAS編 其の2~Accuphase、Luxman、ゼファン(BAYZ)

TIAS編其の1はこちら

引き続きTIAS編です。

4.Accuphase
スピーカー:FYNE AUDIO F1-12S及びB&W 802D4? B&Wの方の型番を確認するのを忘れてました
再生システム:CD - DP-700、プリ - C3900、パワー - A-80

 まず、私が入った時がFYNE AUDIO F1-12S実演の最後の方で、ピアノソロだけ聞けました。
 その部分だけの感想になりますが、ピアノの音がカンカンした質感になっており、正直かなり厳しいと感じました。
 それ以上の事は分からず。

B&Wに変更後
 音が飛んでくる感じがあまりありません。
 リアリティに関してもあまり良いと感じませんでしたし、細部が見える感じもありませんでした。
 高域側にやや癖があるのか、多くの場合でやや神経質気味の音だと感じますし、ボーカルも明らかに肥大しておりサイズが適切で無い等、リアリティの表現はやや厳しいと感じました。
 このシステムも、やはり一聴してスピーカーの音でした。

5.Luxman
スピーカー:FOCAL Sopra N゜2
再生システム:PD-191A+LMC-5(アナログプレイヤー)、NT-07+DA-07X(ストリーミング時)、D-07X(CD再生時)、L-509Z(プリメイン)

 再生はストリーミング、レコード、CDの順に行ってました。

【ストリーミング再生】
 ボーカルの質感、リアリティはそこそこ良く感じましたが、若干肥大気味なのが気になります。
 一方で、弦楽器についてはややリアリティに乏しく、全体で見てもスピーカーの音という感じでした。
 低域についてはそこまで悪くは無いと思いますが、余り沈み込む感じはしませんでした。

【レコード再生】
 ジャズのアップテンポな曲がかかっていたのですが、一生懸命に速く音を出そうとしている感があって、余裕を感じられませんでした。
 次に太鼓のみの有名らしい音源がかかってましたが、制御にやや苦労している感があり、ちょっと苦しそうです。やはり、低域周りの再生能力はそこそこで、あまり優れている感じはしませんでした。

【CD再生】
 特に印象は変わらず。やはり全体を通してスピーカーの音でした。

6.ゼファン(BAYZのシステム)
スピーカー:BAYZ AUDIO Counterpoint 2.0
再生システム:デジタル周り上流 - CH PRECISIONセット、プリとパワー - RIVIERA
アナログ再生 - TechDAS AirForce3(多分premium?)、フォノ - CH PRECISION、プリとパワー - RIVIERA

 低域の実体感が中々良く、ドラムス(バスドラ)や太鼓などの、低域のエネルギーのある打楽器の体を突き抜ける感もそこそこ出ます。
 ドラムスや太鼓などの再現度(どれだけ現実の音に近いか)は、体感4~5割位はあってかなり頑張ってました。
 この日聴いたTIAS全体を通しても、1億を遥かに超えるSupremaに次ぐ実力だったと感じます。
 ボーカルを含む中域や高域周りの質感、リアリティも非常に良かったですし、微細領域の情報もしっかり見えました。ボーカルについてだけ少し音像が大き目かな?と気にならないでも無いですが、ほぼ無視してしまえるレベルの違和感です。
 基本的に癖があまり無く中庸で、かつリアリティを追及するタイプの音だと感じ、この日初めてスピーカーが消える音を聴けました。
 しかしながら、最後にオーケストラをかけた際にややスケールの大きさを表現しきれない感があって、スピーカーが消える感覚が無くなりスピーカーの音という感覚が強くなったので、このレベルのシステムですらどの音源でもという訳には行かないのかと戦慄しました。
 スピーカー怖ぇ……

【編集後記(TIAS編はまだ続きますよ)】

 この日聴いたBAYZのCounterpoint2.0のシステムは、全体を通じてSupremaの次に良かった(同率2位でもう一つありますが)と感じたシステムでした。
 私は以前にスピーカーでそこまでガチる気は無いと書いたと思うのですが、もし仮にガチるならと色々と想像したりはする訳です(タダですし)。
 その中で、自分なりにこういう音が出せたら理想というか、終着点と言っていいだろうと想像した音があります。とは言え、それを実現するのには主要機材だけでも追加で500万出してすら足らないよねえと思ってました(だからガチる気になれなかった。ルムアコまで考えれば猶更)。
 しかしながら、Counterpoint2.0のシステムの音がその理想の音に極めて近く、にこやかに「0が一つ足りませんお客様。」と言われた気がしました。実際、Counterpoint2.0だけで約2000万円に、CH PRECISIONの上流にRIVIELAのアンプですから、機器類だけで5000万は超えてますしね。
 オーディオの世界ではこの0が一つ足りないというのはあるあるの話だとは思うのですが、それはあくまでオーディオの世界の金銭感覚にあまり馴染みのない人のケースだと思ってました。
 一応自分でもそれなりの期間身を置き、スピーカーの世界はそこまで経験が無いとは言え億レベルのスピーカーが出ている事も知識としては知っている状態で、まさかそんな錯誤を起こすとは流石に予想外でした。怖すぎる。