日記 ガチ勢とエンジョイ勢の個人的な定義

 私は折に触れガチ勢、エンジョイ勢という言葉を使いますが、それについてもうちょっとちゃんと説明したほうが良いかなと。
 理由としては、オーディオ関係では無いんですが、実生活で全然話がかみ合わない事があったから。

 

 まず、私は「物事に真剣に取り組む」事自体はガチ勢には必須だとは思ってますが、それだけでガチ勢足り得るとは思ってません。
 と言いますか、そもそも真剣に取り組まないレベルなら、趣味にすらならいと思うのですよね。
 これはそこまで言う?と思うかもしれませんが、大体誰もが似たようなもんじゃないかな?と思ってます。
 継続して取り組みそれを楽しむと言う時点で、割と真剣に向き合ってると思うんですよね、それが楽しくて苦にならないだけで。
 では、どんな人がガチ勢と思ってるの?というと大まかに言って以下の二つ。

 

1.通常の人間では出来ないレベルで優先順位を入れ替えられる
2.痛みや苦しみを伴う取り組みを継続し、自身の向上に取り組める

 

 まず1から解説しますが、これは割と分かりやすいのではないかなと。
 例えば多くの人は色んな楽しみに時間を使いたいと思う訳で、そうで無くてもまあ生きていくうえで必須の時間とかもある訳です(睡眠とか食事とかね)。
 通常は趣味の行動順位がそういった物事より上に来ることは無いか有っても少ない、少なくとも常に上に来る事は無いんですが、それを平気で出来る人が居たりするわけです。
 そういったのめり込み方をしている人を、私はガチ勢と捉えています。飲み会の誘いを全部断って自分の趣味の時間に当てるとか、のめり込みすぎて寝食忘れることがしばしばあるとかそんな感じですね。
 他にはオーディオで分かりやすい例だとスピーカーでの取り組みで、ルームアコースティックに真剣で取り組んでいる例などもそうでしょうか。
 普通に生活していて、部屋に一つの機能だけしか持たせない事ってかなり贅沢な話で、普通は複数の機能を併せて持っている物です。
 例えば私の部屋は、個室としてPC及び関連作業、DIY関連、ヘッドホンオーディオ、スピーカーオーディオ、コーヒー関連、その他雑貨関連の収納等色んな機能を持っています。
 けれどこういった事ってスピーカーオーディオの優先順位が他の要素とよく言って同等だから出来る事です。
 スピーカーオーディオでルームアコースティックに優先順位を高く振れる人は、まず専用の部屋を用意して基本的に他の機能を持たせず、しかる後に色んな対策を施していくでしょう。
 これらが私の考えるガチ勢として定義する優先順位を入れ替えられる、という例です。


 次に2についてですが、一番わかりやすい概念としてはコスパですかね。
 基本的に、時間やお金を費やす事において、効果の高い事、言い換えればコスパの良い事から取り組んでいくわけです。
 しかし、コスパの良い事をやりつくすと、後はコスパの良くない事、更にはコスパの悪い事しか残りません。
 ですけど、他に出来ることはやりつくしてるんで、結局更に前に進むためにはそれらにも取り組まざるを得なくなって行きます。
 まあ、そうは言ってもここまでなら、一応エンジョイ勢でも割と頑張る気のある人ならば出来る範囲だと思っています。
 とは言え、それらを網羅するとなるとかなり大変なので、そこまでキッチリやれる人はまあガチ勢と言っていいのではないかな、と考えています。
 但し、もっと大きいと思う要素は更にここから先にあります(かなり抽象的かもしれませんが)。
 大抵の物事は、単に楽しむだけではそれ以上成長できない領域があると私は考えています。
 辛い事、苦しい事をやれば成長できるというのは単なる精神論で必ずしもそうとは限らないんですが、かと言って必要な能力を得るためにはどうしても辛さや苦しさ、痛みに耐えなければならない事があります。
 人が何かを身に付ける時、どんなに方法論を取り繕っても、結局は反復するしか方法が無い以上、それはどうしても仕方のない事です。
 特にどんなジャンルであれ高水準の精度の技術が求められるような場合、大抵は膨大な回数の反復が必要になります。
 そしてそれらに取り組むことをいとわない人と、そうで無い人ととの間に決して超えられない壁があります。
 故に、ここが一番ガチ勢とエンジョイ勢を分けるポイントになるかなと考えています。
 ここまでくると最早コスパ云々で論じる領域では無いので、より明確に判断できるポイントなのではないでしょうか。
 また、これが私が自分をガチ勢だと思わない一番大きな理由でもあります。

 

 ざっと説明するとこんな感じです。
 前述の話が噛み合わなかった相手にこの内容の説明をして、何で自分をガチ勢と思わないか話すと、ちょっと厳しすぎないか?と言われました。
 あと、この定義で行くと色んな領域で自分をガチ勢と思っている人の多くがエンジョイ勢になるので、場合によっては怒らせるよ、という忠告も受けました。
 まあ、こういった判断基準で他人をどうこう言うつもりは元より無いんですが、私がエンジョイ勢だと言われたら自分たちはどうすりゃいいの、と感じるガチ勢の人もいるという事の様です(重ねて言いますが相手はオーディオ関係の人では無いです)。
 私は先述の通りエンジョイ勢が別に真剣に取り組んでいない人たちだと捉えている訳ではないのですが、エンジョイ勢と言う言葉がそこまで真剣に取り組む気が無い層だと捉えてる人も結構いるんだよ、という事らしく。
 という訳で、オーディオに関しては相変わらず別に自分はガチ勢だとは思ってはいない物の、割とその辺りの感覚にずれがある可能性がある事が分かったので、今後は口に出したり書いたりするのはある程度控えようかな、と思っています。