さて、先日ヘッドホン祭で聴いた機種等に関して試聴レビューを書いた訳ですが、今回はそれらを踏まえて感じた事をざっくり振り返ってみようかと。
1.ヘッドホンパワーアンプが割と注目される商品に?
これまでヘッドホンパワーアンプはMSBしか無かった訳ですが、今回のヘッドホン祭において逢瀬、DVAS、OJI SPECIALの三社から出展がありました。
メディア等も記事にはしないまでも動向は気にしているようだという話も聞き、意外と注目されて来ているのかなという印象を持ちました。
スピーカーとヘッドホンを両方やる場合はかなり合理的な選択となるので、もしかしたらそういった人が以前よりも増えてきているのかもしれません。
2.アンプはMSBの一人旅がしばらく続くか
個人的にアンプの性能、特に王道の路線においては、これまでMSBが突出していたと認識しています。
そして、今回のヘッドホン祭で色々と聴いた感想としては、この状態がしばらく続きそうだな、という印象です。唯一追いすがろうという気概を感じたのはDVAS model2位でしょうか。
聴いていない有力なアンプとしてはマス工房model465がありますが、希望が持てそうなのはそれくらい?
オジスペの新作ヘッドホンパワーアンプを会場で知って、試聴するまでは大分期待してたんですがねえ……
3.会場は本当に適切?
これはヘッドホン祭自体に対する感想ですが、正直会場は不適だったのでは。
あの会場でやるならば、今回の半分かせめて2/3程度に出展数を減らさないとかなり無理がある気がします。
4.進歩は意外とゆっくり?
こういったイベントに参加するのがコロナ流行前以来なのですが、意外と大きく変わってないなあという印象でした。
その中でも残念に感じたのが、50万円~100万円の価格帯のアンプもしくはアンプ兼DACですね。
正直この辺りは値段と性能が見合ってない感を一番感じました。
まあ、MSBが一気にハードルを上げ、そこに他社が追随できていないという可能性もありますが。
5.YAMAHAは死ぬ気で頑張れ
これは冗談でも何でも無く、素直な感想。
ヘッドホンが約50万、DAC兼アンプが44万円、両方とも決して安くはないですし、特にヘッドホンはハイエンドクラスの価格で、厳しい要求が突きつけられる市場。
そこに後発で製品を投入してあの出来は、流石に危機感が無さ過ぎでは?と思いました。
DAC兼アンプは分解して考えてDAC22万円、アンプ22万円と考えれば100歩譲って許すとしても、ヘッドホンは全く擁護できません。
あと、ヘッドホンとアンプの相性が良くないと感じます。お互いの癖、欠点を増幅する方向性なので。
この辺りからも、自分たちが作った製品に対してあまり問題意識を持っていない事が伺えます。
6.次世代機種が揃うまでは様子見
元々ヘッドホンについては今世代はスキップする予定でしたが、今回の経験でそれが完全に決まりました。
DACに関しては逢瀬のハイエンドDAC待ち、プリに関してはいずれCM-2200という目標はあるものの、ヘッドホンアンプについては手持ちのヘッドホン以上に使い続ける事になりそうです。
後は、遊びで変化球的な機種を試す位で、メインはやはり使いこなしとなるでしょう。
とまあこんな感じです。
今回の経験というかトラブルを経て、もっとしっかりとしたポタ環境を作らないといけないという課題もあるんですが、使用するのがこういったイベントの時くらいなので、しばらくは棚上げですね。
でも多分、以前つぶやいたこともあるShanling H7+スマホになりそうな気はしますが。