Eclipse384を購入した理由

 さて、ツイッターでもつぶやいた通り、Antelope AudioのEclipse384を購入しました。

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 これは2011年発売とかなり前の製品であり、既に新世代の製品も多く発売されています。
 そんな中で何故これを購入したのか、という点について書いてみたいと思います。

 

理由1.追加で1台オーディオIFが必要になった
 個人的な事情により、どうしてもオーディオインターフェースが追加で1台必要になりました。とは言っても、そこまで高いクオリティは必要なく、正直5万円以下のクラスでも十分ではありました。
 しかし、私としてはこれまで数万円~20万円オーバーまで段階的にステップアップしてオーディオインターフェースを使用してきました。
 その為、廉価帯の製品で、大体どんな結果が得られるかがほぼ想定出来てしまいます。まあつまりは、最低限のレベルの製品を購入するのは金銭的に考えれば合理的でも、未知の部分があまりに少なく「面白くなかった」のです。
 また、メインで使用しているPrism Sound Lyra2についても、AES/EBU出力がない、DDCとしての能力は価格からすると高いとは言えなさそう等、不満がなかったわけでもありませんでした。
 当初はこれ単体で完結するつもりで導入したんですが、後にDA-N5を追加することになったために、そのあたりでちょっと齟齬が出てしまったのです。
 入出力数についても現状では一応足りてはいるのですが、製品のコンセプトとして多数の入出力を備えている訳ではないために、その点もまあ不安が無いとは言えません。
 というわけで、メインシステムのインターフェースを変えて、Lyra2は新たに必要になったところで使うことにしたわけです。

 

理由2.価格が物凄く落ちていた
 そもそもEclipse384に目が留まったのは、以前某所で新品が40万円くらいまで値段が落ちていたからです。
 元々は概ね100万円くらいするインターフェースであり、ある程度年数が経って実売価格は多少落ちたものの、80万円はくだらなかったように記憶しています。
 ただまあ、当時はまだ追加のインターフェースが必要になってはいませんでしたし、値段が落ちたとは言ってもかなり高価で、流石にあえてLyra2をリプレイスする程ではないとスルーしてました。
 ですがそれから更に時間が過ぎる中で、新世代の商品が続々と登場し、Eclipse384自体もディスコンとなってかなり時間が過ぎました。
 また、新世代のAD/DAであるAmariの評価が極めて高かったこと(それまでの商品が過去の物になった)等も影響したのか、最近になってまたEclipse384の値段がどんどん下がっていきました。
 最終的に25万円を切るというとんでもない価格まで落ちたので、これは買いだろうと判断しました。

 

理由3.求める性能と非常にマッチした
 だいぶ値段が落ちたとは言っても決して安くは無い製品ですし、あえてこれを買う意味が無いと始まりません。
 Eclipse384については、その価格もあいまってかウェブ上でのユーザーの情報発信は決して多くない……と言うか国内だと数えるほどです。そんな中でも得られた情報としては、

 

DACの能力は価格からするとやや物足りない?少なくともAmariとは明確な差がある(Amariが優位な)模様。
・ADCの能力はまだまだ現役レベルで、Amariと比べてもそこまで大きな差では無いらしい。
・ヘッドホンアウトの音質は微妙?
・デジタル入出力周りの性能は高そう。数も豊富。そしてしっかりとAES/EBUがある(重要)。
・クロックは結構気合が入ったものが搭載されている。また、Antelope Audioはクロックジェネレータを単体でも作っているメーカーであり、評判も良いので期待できる。

 

と言ったところ。
 また、公式スペックから判断できることとして非常に入出力数が多くかつ多機能で、この点で言えばオーディオIFの中では間違いなくトップクラス、というところでしょうか。
 そして、私の求める性能としては、

 

DAC性能に関しては、既にDA-N5を所持しているのであまり重要ではない。サブで使う場合がもしかしたらあるかも?位。
・ADC性能に関しては、今後のことを考えればそれなりに高い性能のものが欲しい。
・デジタルの入出力は非常に重要。特に、DA-N5の入力との関係でAES/EBUは必須。また、性能も出来るだけ高いものが欲しい。
・クロックに関してはそこまで重要視するわけではないが、内臓で良いに越したことはない(外部クロック機は、DA-N5に入力が無いのであまり追加したくない)。
・そこまで多数の入出力を求めているわけではないが、多くて損はない。
・そもそもオーディオインターフェースについているHPAはおまけとしか考えていないし、単体HPAを持っているので無問題。

 

という感じでした。
 恐らくEclipse384を現在の状況で検討する場合に、一般的には一番ネックになりそうな所であるDACの質が私にとっては問題にならず、それ以外の欲しい性能の部分は今でも優秀そうだったので、実に都合が良かったわけです。
 また、世界的な半導体不足により、オーディオIFについても軒並み影響を受け始めているらしい、という状況も背中を押しました。

 以上のような理由により、最終的にEclipse384を購入することとなりました。各機能の使いこなし、性能等の確認に関してはこれからですね。
 ですが、少なくともデジタルの入出力周りの性能自体はかなり高いのでは無いか、というのが現状での感想です。
 まあこういった情報は、既にディスコンの製品ですから、需要があるかと問われれば……な感じなのですが。