日記 幸運についての考え方と掴み方

 これはオーディオに限った話でも無いのですが、幸運という物をどう考えているかという話です。
 そして、はた目から見ると凄く運の良い人とそうで無い人がいるように見えるけれど、なぜそういう事が起こり得るのか、幸運は平等に巡っているのか、という点についても書いてみたいと思います。

1.幸運は平等か?
 これについては、全くそんなことは無く、むしろ極めて不平等であり、気まぐれな物であると考えています。
 ですが一方で、多くの人が思っているよりも、遥かに多くの幸運が大抵の人に巡ってくるものだと考えてもいます。
 どういう事か、例を上げてみましょう。
 例えば結構収入が高い仕事が有ったとしましょう。正社員として雇われますし、各種手当や保証も手厚い。
 ですが、要件としてデータベースについての知識がある事、SQLが書ける事、Microsoftr Power BIと基幹システムのDBとの連携作業が出来ること、その為に必要なPower BI及びPower Queryの操作や記述を行える事、Power BIで各部署からの要求に応じたレポートを作成できる事、等が用件であったらどうでしょう?
 おそらく、条件に合致する人はそんなに少なくないとは思いますが、それでも「特別な要件は必要無し」からするとかなり当てはまる人は減るでしょう。
 何が言いたいかと言えば、確かに幸運は割と巡って来るけれど、自分にとって都合が良い幸運ばかりが巡ってくる訳ではない、むしろそれは非常に少ないという事です。
 言い換えれば、幸運を掴む確率を上げるためには、一定程度の何らかの実力が要される事が多いという事でもあります。
 一方で自分を成長させることを厭う、そこまで言わなくとも何となくで日々を過ごしていてあまり成長について考えていない人が、それでも掴めるような物だけを幸運と言うのであれば、確かにそれは極めて稀な物になりますし、殆ど巡って来ないと感じても仕方ないでしょう。

2.そもそも幸運に気付けるか?
 そもそもの話、ある情報を見つけた時に、それが良い情報であるか、つまり幸運が巡ってきているのかどうかに気付けるかも問題です。
 これは折に触れ書いているので読んだことがある人もいると思いますが、私は海外の個人取引サイトででは有りますが、プリアンプを探している時にBespoke Audioのパッシブプリ内部配線銀線仕様が、7000ドル程度で出品されているのを見た事が有ります(当時のドル円レートは概ね1ドル100円程度)。
 恐らく現在の状況からすれば信じられない価格でしょう。何しろ、中古の通常仕様ですら日本円換算で200万円を切ることはほぼ無いですからね。
 ですが当時はまだパッシブプリについての知見があまり無かったこと、特にトランス式のパッシブプリについてはほぼ情報を持っていなかったことから、多少興味が引かれた程度で普通にスルーしました。
 恐らく現在の自分が当時の状況にあったとしたら、海外サイトでの個人取引というリスクがあったとしても購入に動いているでしょう。
 このように、どんなに幸運が巡って来ていたとしても、それに気付けなければ意味が無く、その為には一定の知識が要されることはままあります。

3.終わりに
 纏めて言えば、幸運に気付くためにも掴むためにも、ある程度の知識や実力が要されることは少なくないという事です。
 ですから、結局幸運を掴みたくば、自分が幸運を掴みたいと思っている分野での知識や実力を身に付ける、言い換えれば自分を成長させることが最も有力な手段になるという事です。
 この事については、特に競技スポーツをしていた時に何度も味わいました。
 後から考えればあれは凄い幸運が巡って来ていたけれど気付けなかった、幸運が巡って来ていた事には気付いたけれど掴むだけの実力が無かった、という事は何度もあります。
 逆に、何とか基準に達していたために千載一遇のチャンスを物に出来た、という事も少ないながらにありましたけどね。
 世の中を見ていると、何であれだけ実力が有って幸運なんて無くとも何とでもなりそうな人に限って、幸運がやたら巡って来るように見えるのだと思う事もあるかもしれません。
 ですがそれは解釈が違っていて、むしろ高い実力があるからこそ幸運が巡って来た時に気付けるし、掴むため動くことも出来たのだという事が多いです。
 私は、人間は成長していくことが大事だと言われる理由の一つはこれだと思っています(他にもありますが話がそれるので割愛)。
 幸運が巡って来るかどうかは自分でコントロールできるものではありません。ですが、視野を広げれば、意外と多くの幸運が巡ってきている物であったりもします。
 ですから、自分でコントロールできることとして自分を成長させ、結果として幸運を掴む準備を出来る様にすることが、結局は自分の生活や趣味を楽しい物にする一番手っ取り早くて、再現性の高い手段だと考えています。