リケーブルの本体側端子 イヤホン編

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イヤホンのリケーブルについて


 ヘッドホンと違い本体がかなり小さい事から、採用される端子はかなり限られる……筈なのですがそれでも中々種類があるように思います。
 また、やはりサイズの制約からか、ヘッドホンに採用さる端子と同じものは殆どありません(MMCX位?)。
 これは私がヘッドホンメインだからなのかもしれませんが、ヘッドホンのケーブルはちゃんと調べれば買い間違う事はまずありませんが、イヤホンのケーブルはちゃんと調べたうえでも買い間違いする可能性がある気がしています。

 

MMCX
 恐らく最もメジャーであろう接続端子。一部のヘッドホン(ゾネとか)でも採用されている。
 接続の安定性と言う意味ではそこまで信頼性は高くないようなので、利便性はともかく性能で見るとあまり選びたくないメーカーも多いのかもしれない。
 また、一口にMMCXと言っても実質独自規格のタイプも結構ある模様。一例を上げるとMMCX SENNHEISER、MMCX SONY IER、MMCX SONY XBAなど。
 Sennheiserは互換性は無いとの事だし、Sonyのシリーズも嵌らなかったり、無理にはめると外すのに苦労したり、接続が不安定だったりするらしい。
 Sennhaiserはヘッドホンに引き続きイヤホンでも共通規格に見せかけた独自端子で、もはやお家芸と言ってもいいかもしれない。

 

2ピン
 こちらはMMCXに次いでメジャー……なのは間違いないが、一口に2ピンと言ってもかなり種類がある。
 そして、その辺りの記載の仕方が不親切だったりして、これが採用されていると「またお前か……」と思うくらいには苦手意識がある。
 個人的には2ピンを採用するならどの規格か、ちゃんと詳細を明記して欲しいと感じる。
 以下、2ピンの種類を記載する。

 

2ピン フラットタイプ 0.75mm or 0.78mm
 2ピンが並列に並んでいてむき出しになっている物。中華イヤホンの初期の頃に良く使われていたらしい。
 僅か0.03mmの違いとは言え、サイズが違えば当然嵌らないので、確認は必須。

 

2ピンCIEM 0.75mm or 0.78mm
 カスタムイヤーモニターに採用されている端子。調べるまで知らなかったのだが、0.75mmと0.78mmの2種類存在しているらしい。が、私は0.78mmしか見た事が無い。
サイズが有っていれば2ピン初期と一応互換性はあるとの事。
 但し、土台の樹脂部分がイヤホン本体へ埋め込みタイプになっている(端子差し込み口が奥まって存在している)ことが基本で、CIEMタイプの本体に2ピンフラットタイプが嵌るとは思わない方が良い。
 逆は接続可能だと思われるが、端子の長さが違い最後まで嵌らず、一部が露出する可能性もあるので、基本的に相互に互換性は無いと思った方が無難。

 

2ピン QDC
 QDCというメーカーが採用していた独自のものが、他にも採用されデファクトスタンダードの一つとなった物。
 2ピンのサイズとして0.75mmで、2ピンを軟質樹脂で覆うようにガードしている。
 構造上、2ピン QDCを採用している本体に2ピンフラットタイプの0.75mmは刺さるが、その逆は不可と思われる(軟質樹脂部分を切除すれば行けそうだが)。

 

2ピン FitEar
 形状は他の2ピンと似ているがFitEar独自の端子。調べた限り、他の2ピンとの互換性は無い筈。

 

2ピン TFZ
 形状はQDCと似ているが、端子を覆う軟質樹脂がピンの半分くらいまでしかない。
 形状が似ているのでQDC等と嵌れば互換性があるかと思いきや、ピンアサインが逆で少なくともQDCとは全く互換性が無いらしい。基本は専用端子と思った方が無難。

 

2ピン KZ タイプB
 KZというメーカーが昔採用していた物。今はQDCタイプに移行している模様。
 ほぼ前述の2ピン TFZと同じサイズとの事だが、微妙にサイズが違うらしく接続が甘くなるらしい。ピンアサインは不明。

 

A2DC
 Audio-Technicaが採用している独自端子。
 一応端子単体で買えるので、ケーブルの自作は出来る模様。種類は少ないがサードパーティ製のケーブルも存在している。

 

Pentaconn Ear
 MMCXの改良版を謳っているがいるが、特に互換性は無いので別端子と思った方が良い。
 Acoustune、intime等で採用されている(intimeは時期による)。

 

IPXコネクタ/T2コネクタ
 Ultimate Earで採用されているコネクタとの事。私はリケーブル製品で見かけた事は無いので、結構レアな端子なのかも?

 

 上記の内容は、私自身はあまりイヤホンを持っていないので、あくまで今後揃えるときの為に調べた内容を元にしています。
 なので、実際に使っている人から見ればここが違うよ、という点もあるかもしれませんので、その場合は遠慮なくご指摘ください。
 また、独自規格まで含めるとかなりの数になるので、ほぼ間違いなく網羅は出来ていないと思われますが、その点ご了承ください。ただ、主要どころは概ね拾い上げている筈です。
 私がイヤホンの端子でいつも迷うのが、物凄く種類があるのに販売店の製品説明欄には雑に2ピンとかしか書いてなかったりする事。同じ規格を採用しているように見せかけて、実際には互換性が無いというケース(上記のMMCXとか2ピン各種)が珍しくない事などが理由です。
 そんなわけで、種類自体はヘッドホンの方が多いのかもしれませんが、ヘッドホン以上に迷うことが多いです。