それはもはやオカルトではないかね?

以前ちらっとツイッターでも書きましたが、こんなものを買ってみました。

 

 

SIMCOという会社のイオナイジングエアーブロワーです。どういう製品かというと、静電気の帯電を除去する風を送り出す機械で、本来は液晶パネル製造や組み立て工程、あるいは電子部品の製造や組み立て工程などで使われます。 製品あるいは部品によっては静電気が理由で問題が起こる程デリケートなものもあるので、それを防ぐための機器もある訳です。 SIMCO自体が静電気除去メーカーと自ら称するくらいなので、一般には殆ど知られていなくともそれなりに市場が存在する分野だったりします。

 

これを買うきっかけは今は一時閉鎖中のInnocent Keyでの記事で、確か目玉おやじさん宅訪問記事だったと思います。 静電気除去装置(記事中の機器は記憶が正しければKeyence製)で音質改善するという下りがあって、流石に「マジかよ……」と思った訳です。半信半疑どころか疑の方が大きいくらいでしたし、確かなメーカー製なら新品で5~6万円位と中々なお値段という事もあり、全く手を出す予定はありませんでした。 しかし、AmazonでSIMCO社製定価6万円位のものが1万円を切るまで値下がりしているのを偶然発見してしまい、駄目で元々、もし駄目でも電子工作時に活用できるだろう、という考えのもと買ってみることにしました。

もし仮に全く無駄になったとしても、1万円程度であればそこまで痛手ではありませんしね。

 

で、とりあえず使ってみることにしたわけですが……困った。本当に困った。 どういう風に使うかがいまいち記事では分からなかったので、ヘッドホンから再生機器にまで満遍なく当ててみたのですが、確かに音が変わるのです。 具体的には付帯音が減って、より鮮明に情報が拾えるようになる感じでしょうか。

ケーブルを変える程では無いと思うのですが、気のせいで済ませるにはちょっと厳しいくらいには違いを感じ取れてしまいます。まあプラシーボの可能性も多分にありますが…… しかし、あるクラシックの音源でまだ音を出していない奏者の身じろぎの気配が感じ取れた事は今回のチェックが初めてでしたし、流石にこれを気のせいと言い切るにはちょっと無理がある気がします。

 

以前オーディオでは無く車の記事なのですが、トヨタがアルミテープを貼る事で帯電を除去し、ドライビングを改善するという記事がありました。 その記事を書いていた人も最初はオカルトチューニングだと思って試乗会に参加したら確かに効果を感じてしまったようですし、トヨタの説明でもそれなりに根拠がありそうな説明がされていました(当該の記事はこちら)。 全然仕組みが違うので一概に比較はできませんけど、車よりもオーディオの方が帯電の影響は大きそうですし、帯電を除去するという行為はあながち捨てたものでは無いのかもしれません。

 

ですが、私自身が未だにキツネにつままれたような感じですし、人にお勧めしようとまでは思えないので、もし試したい方は自己責任でお願いします。 これを試した人の環境で効果が出るかもわかりませんし、私のように特価品を見つけたならともかく、定価に近い価格だとそれなりのアクセサリが買えてしまいますしね。