海外からの個人輸入する際に気を付ける事

個人的に散々海外から個人輸入で色んな機器を購入しておいてなんですが、実際には個人輸入なんてしないで済むならそれに越した事はないと思っています。 ですが、どうしても気になったり、購入したい機種が海外からの個人輸入などでしか手に入らないこともあるので、そういう際に気を付けるべきことなどを書きたいと思います。

 

1.トラブルは起こる前提で行動する 私自身はまだそこまで多くの物を購入したわけではないのですが、国内で買い物をする場合と比べて比較にならないほど高い確率でトラブル案件になっています。そしてそれは、「高額な買い物だから売り手も気を付けるだろう」などという考えは通用しません。 私は20万円以上の品を計4回個人輸入で決済しましたが、全てトラブル案件でした。しかも、購入者は全て違う相手です。 そして個人輸入を行うときはやり取りは全て英語になるので、最低限の連絡や状況の説明等は英語で出来ないと危険極まりありません。 もっとも最近はGoogle翻訳等がかなり精度が良くなっていて、これを利用しておかしい所を直すくらいでやり取りが滞りなくできているので、そこまで高いハードルではありませんが。

 

2.必ず買い手補償のあるサイトあるいはサービスを利用する。 端的に言ってしまえば、ebayやamazon.com等の買い手を保護する制度がしっかり機能しているEC以外では買わないという事です。また、paypalでの支払いが出来ることは必須だと思った方が良いです。 amazon.com位大手になればクレジットカードで直接買っても問題ないとは思いますが、それ以外ではpaypal利用が推奨されます。 paypalにも買い手の保護制度が設けられており、いざとなればそれを利用できることと、paypalを導入している時点できちんと客にものを届けようと考えていると判断できるからです。 まあ、それでもトラブルは起きるんですけどね。

 

3.購入する金額が20万円以内かどうかを考える これは購入金額が20万円を境に簡易通関手続きが出来なくなるからです。 20万円未満ならば基本的に簡易通関手続きとなり、引き受けた郵便局などが自動的にやってくれます。関税がかかるならば配達と同時に納付書が渡されるので、それで支払いをすれば終わりです。 ですが20万円を超える商品については、きちんと通関手続きする必要があります。 まず、自分で通関手続きを行うか郵便局に代理を依頼するかを聞かれるのですが、この手の手続きは不慣れだとろくなことが無いので、代理を依頼したほうが無難です。なおこの際に代理手数料が6600円かかります。 代理を依頼する場合、委任状等必要書類に記入し郵便局にFAX(原本は後日郵送)すると、支払うべき関税と消費税(購入代金の6割×消費税率)が通知されます。 これらの支払いが済んでようやく通関手続きに移るので、当然手続きにはそれなりの日数を要します。 但し代理を依頼してからは結構早いので、自分がいかに素早く処理できるかにかかっているとも言えますが。

 

4.完璧を求めない ある程度トラブルを防ぐために色んな事に気を付けても、それでもトラブルは起こるものです。 その際の対応なども、国内と比べれば対応者によってかなり差があると感じます。 ですので、何か起こったらある程度諦めの気持ちを持つことが肝心です。

 

5.返金対応でも、金銭的な損を被る可能性がある事を理解する これは返金対応時に、返金が購入したときの通貨で行われるので、為替差が発生することがあるからです。 例えば私が2回目にManley Absolute Headphone Amplifierを購入した際に、支払い通貨はポンドでした。決済してから三か月が経過してから返金対応となったのですが、その時はイギリスのブレグジット騒動真っ最中だっために、ポンドがかなり下落しており4万円ほどの為替損が発生しました。 ですが、返金時の規定はこの差を保証するようにはできていません。 これはまあ普通に考えて当たり前の話ではありますが、これに納得できない方はそもそも海外からの個人輸入をするべきではないと思います。

 

こんなところでしょうか。 そして、個人輸入する場合は基本的に大抵の事は自己責任ですし、対応なども全て自分がやる必要があります。 そのことを重々承知し、間違ってもpaypalが使えればどこででも買い物可能なんて甘い考えで個人輸入に手を出さないことをお勧めします。 ただし、トラブルなどがあっても私は経験が買えたと思えるので、ある程度なら金銭的な損失は許容できますから、同じような考えの人は経験だと思ってやってみるのも一つの考えだとは思います。

 

最近海外のサイトなどを見ていて思うのは、本当に日本はヘッドホン関係においては非常に恵まれた環境になったという事です。 ヘッドホンブーム初期の頃ならいざ知らず、現在は基本的に有名どころは全くと言っていいほど入手に苦労しませんし、内外価格差も大きくないことが多いです。

ですので、基本的には個人輸入を利用しなくても大半のケースにおいて困らないだろうというのが率直な感想です。

勿論文句が何一つないという事はありませんけど、このような環境が築かれたのは多くの人が尽力された結果でしょうから、その事には本当に感謝しかありません。