オーディオ機器においては、ほぼ前提レベルで音質が何よりも大切だと考えられていると思います。
ですが私は、どんなに音質的な評価が良かろうが、致命的に使い勝手が悪いもの、もしくはそう予想される物は買いません。
そういった機器は使い始めた当初は頑張れても、次第に使わなくなっていくことが分かっているからです。
例えば、ソフトウェア(オーディオプレイヤー)ならばBug Headというプレイヤー。
再生前に独自の処理を行う事で高音質で再生できると謳うプレイヤーで、実際に試しても一応良くなったことは実感できました。
ですが、運用する上ではあまりに煩雑で、結局使用に耐えられたのは数日ですぐに元のプレイヤーに戻しました。
後はネットワークプレイヤーの多くも私にとってはそうですね。
多くのプレイヤーにおいて操作に対するレイテンシがあまりに大きく、運用するには耐えないと感じます。私が現在所有しているLumin S1でギリギリ及第点といった所。
S1はタブレットから専用アプリで操作するのですが、操作に対する遅れはコンマ5秒以内だとは思うので、ワンテンポ遅れる感じはありますがまあ普通に使用できるレベルです。
なお、操作して1秒以上かかるものは、基本的に私は耐えられませんね。
また、最近はそうでもありませんが、以前は専用の操作アプリが無くOpenHomeも未対応で、CDプレイヤーのリモコンとほぼ同じような物で操作させようとしていた機種すらありました。
私はそこまで音源を買いあさるタイプでは無いのですが、それでも1万曲を超えるファイルがライブラリにあるのです。
それをただのリモコンや非常に狭いディスプレイしかない本体で操作するのは、はっきり言って問題があるどころの話じゃないです。
PC側からOpenHomeに対応させて、LinnのKazooで操作するみたいな裏技が使えるとは言え……
他には、専用アプリはあってもあまりに不安定かつ重く、実質的に使い物にならなかったとかもありますね。どのレベルかと言うと、Windows98レベルと言えば分かる人は分かるのではないかと。
もう少し具体的に言うと、普通に使っててもプチフリーズが割と起こる、しばしば普通の操作でフリーズして動かなくなり再起動を余儀なくされる、といった感じです。
特にオーディオ機器は操作性に大して無頓着な物が多いと感じ、酷い物になるとリモコン操作どころか本体のボタンを操作しても明らかなレイテンシがあったりするので、もうちょっと操作性についても頑張って欲しいと思う所。
私が使用する限り、スタジオ系の機器は非常にレスポンスが優れていることが多いので、作れないという訳では無い筈です。
例えばGrace Designのm904、Lavry EngineerignのDA-N5は、本体の操作に対して全くレイテンシを感じさせません(リモコンはどちらも無い機種)。
確かに二者択一であれば音質を取る事は理解できますが、特に操作性については音質をエクスキューズにした甘えになってはいないか、よくよく考えてほしい物です。