本日気になるうニュースが二つほどあったのでその点について感じた事を。まずはこちら。
これは素直にうらやましいなあと思いました。
試聴環境の概略を見ただけでもフラッグシップクラスしか無理なのは分かりますし、試聴が完全予約制なのもまあ当然でしょう。
但し、予約フォームから確認する限りラインナップは結構偏っていると感じますので、そこは今後に期待。せめて、Focal Utopia SGとAudeze LCD-5は欲しい、と言うのは欲張り過ぎでしょうか。
でも、正直言ってSTAXを除くと、無差別級でハイエンドと言えそうなのはGS3000X BALANCEDとYH-5000SE位なので、今のままだと設備のガチ度に対してやはりラインナップが少々淋しい気はします。
これが完全予約制で視聴時間が制限されるとは言え無料だったら凄いですが、流石にそれは望みすぎでしょうか。何とか利用しやすい価格であればとは思いますが。
防音室まで用意する念の入れようなので、再生機器も結構期待できそう。特に静電型の試聴に関してはかなり嬉しいのではないかと。SRX9000が試聴できるのも大きいですし。
ただ、利用者の行動次第では色々と制限が厳しくなって行かざるを得ない、最悪取りやめもありそうなので、利用する側にも相応の行動が求められそうだなと思いました。
利用できる方や興味がある方は、取り敢えずサービス初期段階で一度利用した方が良いんじゃないかなと思います。
こちらは先の記事とは違い、仕様や写真から判断できる点だけを見ても色々と疑問しか浮かびませんでした。
まず、肝心のデザイン自体に必然性を感じませんし、使う人の事をあんまり考えてないように見えます。
特に天面にディスプレイがあるのは何とかならなかったのかと。これだと天面が見える場所にしか設置できない、有体に言えばラックの中段とかには非常に入れ難いです。
一応リモコンがついていますが、普通に考えてリモコンを使う距離感ならばディスプレイが見えなさそうですし、見える位置ならば普通に手が届くと思うので、入力切替やボリューム操作はともかく、DSP関連の切り替えは結構困りそうな予感。
これがまだ純粋なヘッドホンアンプだったら、言うて通常行う操作などボリュームをいじるもしくは入力を切り替える位なので何とでもなるんですが。自分たちで使ってて、何も問題に感じなかったのかが非常に疑問。
こんなことをやる位なら普通の箱型にして、増えた前面のスペースにディスプレイや操作ボタン類を配置したほうがマシだったのでは。現在の印象としては、正直に言って単に奇をてらっただけのデザインにしか見えません。
あと、そもそもこれはエレガントなのか?という根本的な疑問も。個人的にはどちらかと言えば無骨寄りな気がするのですが。
また、アナログ入力用にADCを搭載と書いていて、それはDSP関連の機能を使うのに必須なので良いのですが、バイパスできない仕様だと後々詰む可能性があるなと思いました。
もしこれがバイパスできないとなると、どうあってもHA-L7Aの中のDACを使わざるを得なくなるので、システムとしてDACのアップグレードが不可能になります。アンプ部に関してはプリアウトやラインアウトがあるので大丈夫なのですが。
同じ様な仕様でも、GoldmundのTHAクラスならばそれ自体を一つのシステムとして割り切る(グレードアップが必要なら別系統のシステムを用意する)のもありなのですが、HA-L7Aクラスだとそれは厳しいので、ちゃんと仕様としてどちらなのか明記して欲しいなと思いました。
定格出力がバランス、アンバランス共に1000mW + 1000mW(32Ω時)との事で、流石に現在の情勢でこれでハイパワーは無理があるでしょう。
SUSVARAとかHE-6se等の低能率のヘッドホンは、リアルに音量を充分に取れない可能性があります。ある程度音圧レベルが確保されている音源はともかく、クラシックなどのダイナミックレンジの広い音源は特に厳しい事が予想されます。
仮にそれらの問題が無かったとしても、あまり駆動力を期待するタイプのアンプでは無さそうに感じられます。
完全バランス設計を謳っているのに、アナログ入力がアンバランスのみ(内部でバランス変換)なのも、何故そうなったのか本当に分からない。それを宣伝文句にするなら、ちゃんとXLRか最悪4.4mmでもいいのでバランス入力を付けておくれ。
纏めると現時点での感想として、とにかくあちらもこちらも疑問点ばかりでちぐはぐな点が目立つ印象で、この機種に救いがあるとすれば音が良い場合なだけな気がするので、そこはせめて頑張っていて欲しいなと思います。
当該記事のレビューは表現的にあまり信用できる気がしないので、こればかりは実際に音を聴くか他の人のレビューが出てくるまで何とも言えないですね。YH-5000SEの評価を見るにむしろそこが一番不安なんですが。
いやでも多少畑違いとは言え、AVアンプとかプリメインアンプとかアンプ関連のノウハウは色々あるはずなので、頑張ってると信じ……たいなあ。
もしヘッドホン祭に出展しているなら聴いてみたいですが、とは言え優先度は低いので、すぐに試聴できるようならワンチャンといった所ですね。