オーディオをPCで再生するにあたり、余計なサービスを停止する等して、プロセスカットを行うことが音質向上に寄与することが良く言及されます。
そのあたりの情報は検索すれば色々と出てくるのですが、一つ一つ確認して停止していくのは手間ですし、安全に出来る範囲は割と限られています。
少なくとも私が試した限り、明確に停めて良いと判断できる物で、すぐに停止できる(例えばレジストリの変更などを伴わない)ものを停めた程度では、タスクマネージャから確認できるバックグランドプロセスは80台まで減らすのが精々と言った印象でした。
そして件のWin Debloat Toolsは、そういった手間を一切省き、ボタン一発でWindowsの余計なサービスを停止してくれるアプリケーションです。
解説はこちらを見れば特に迷うことなく操作できると思います。
解説にある通り、アプリケーションの起動がまずPowerShellを開いてコマンドをたたくとか、実行中の進行度合いを示すものが何もない(はた目にはフリーズしているようにしか見えない)とか、再起動時に画面に何も表示されない真っ暗な状態でかなり待たされる(測ってないが多分10分以上)とか、扱いに癖があるアプリケーションですが威力は絶大。
上記の様に折々に待ち時間はあるものの、本当にボタン一発でバックグランドプロセスが40台まで減りました。
私の場合DANTE環境を築いていて、それ関連のプロセスが6か7程度はあったはずなので、一般的な環境なら30台も狙えるかもしれません。
これを自力で達成するのは非常に困難で、依存関係を確認しながら、システムの奥深い所まで踏み込んで設定していかないと厳しいはずです。
その際に、上手くいかずにクリーンインストールからやり直しと言ったことも発生することでしょう。
ですがこのアプリはそれに比べればかなり簡単ですし、同アプリから設定を元に戻すことも可能です。
なお、このアプリの記事を最初に見たとき、非常に懐かしい気持ちになりました。
私がPCを使い始めたころOSはWin98時代で、PCもとても貧弱な物でした。
一応当時のそこそこ良い部類に入る性能だったはずですが、CPUは1コア(というかこの頃はマルチコアなんてものは無い)の500MHz、メモリ64MB、HDDは10GB程度、ネットワーク速度はISDNで64Kbpsとかそんな感じです。
OSも安定しているとは言い難く、特に重い作業をしているわけでもないのに、突然フリーズするなんてことは日常茶飯事でした。
もちろんUSBメモリなんて便利なものも無いので、データを移したり外部保管したりするにはCD-Rに焼くのが一般的。小さなデータならフロッピーもありましたが、容量上限が1.44MBは流石に厳しくなり始めてましたし。
ですが、性能が貧弱なうえ不安定なOSなのもあいまって、CD-Rにデータを焼く最中にPCがフリーズし、書き込みが失敗に終わるなんて事がまあまああった訳です。
そのため、私が使っていたアプリは確かAllTaskKillとかいう名でしたが、ライティングソフト以外のタスクを全て停止するアプリを使って、少しでもCD-R作成の成功率を上げるという手法があったのです。
やっている内容的には違いがあるのものの、思想的にはWin Debloat Toolsも似ていると感じたのです。
昨今はPCの性能が劇的に上がり、OSの安定度も格段に向上した為、余程重い作業をしない限りフリーズするなんてことは滅多にありませんが、そんな時代にこういうアプリが出てくるのを見ると、知識って積み重ねなんだなとつくづく思います。
閑話休題
今回紹介したWin Debloat Toolsは、その性質上汎用的に使うPCには適さないでしょう。各種サービスを停める為、依存関係で何らかのトラブルが起こる可能性が非常に高いからです。
ですが、例えば今回の私がAudio PCに使用するといったような、特定の目的に特化したPCにおいては、とても有益になる可能性のあるアプリだと思います。
私自身は試してませんが、停めたサービスを個別に元に戻す事も可能なようなので、目的に即した最小構成を探り当てるのも、自力でやるよりは難易度は高くないはずです。
導入した効果については、以前自力でプロセスカットした時に感じた事と同傾向でそれを更に推し進めた感じ、具体的には特に微細領域の情報量の増加が大きかったです。
こういった余計な物を停めると雑音や歪みが減るとか、すっきりとする方向に行くようなイメージがあったのですが、むしろリッチになる方向なのが面白い所です。
一般的とは言えませんし、普通のアプリケーションと比べればハードルが高いことも事実ですが、導入する価値は十分にある物だと思います。