DAP簡易試聴レビュー2機種 @eイヤ秋葉原

 先日東京に行ってきました。かなりタイトなスケジュールだったのですが、何とか試聴の時間を取ってeイヤ秋葉原へ。
 本来であればこの機会にfinal A10000聴きたかったのですが、発売が延期されてしまったために少し気になっていたDAPを2機種聴いてきました。
 試聴イヤホンは手持ちのfinal 竹糸管弦+time stream cableです。

楽彼(LUXURY&PRECISION) E7 AD1955 PO
 帯域バランスはややハイ上がり気味。
 高域はかなりシャリつくように感じられるし、質感も若干荒い。トータルで受ける印象はそれらも合わさってあまり忠実系には感じない。むしろ派手目に脚色されている。
 低域はそこまで出ないというわけではないが、質感がやや軽い様に感じるしそこまで沈み込む感じもない。
 情報量はあまり褒められない。特に微細領域の情報量が足りない。そのため空間がただ黒く塗りつぶされているだけで、空間そのものの描写ができていないし、音と音の間に断絶がある。
 音色の描写は悪くはないが特筆するほどでもない。音の消え際の処理にやや唐突感がある。
 また、全体的な印象として音に余裕がなく、必死感が割といつでも顔をのぞかせるのは個人的にかなりのマイナスポイント。
 総じて、値段を考えればもう少し頑張ってほしいというのが本音。

E7 AD1955 LO
 接続先は持ち込んだCurrent CSP943-1 > Cayn C9のヘッドホンパワーアンプモード(以下HPPA)。
 全体的な印象はPOとあまり変わらない。むしろ、纏まりの良さはPOの方に軍配が上がるようにも感じられる。
 もしかしたら私のシステムとの相性が悪かったのかもしれない。
 POの時には感じなかった、窮屈に押し込められているような感じもあり、あまり好みではなかった。

Astell&Kern SP4000
 こちらはPOのみの試聴。時間が無かったため、High Driving Modeでのみ聴いている。
 帯域バランスはほぼフラット。高域がやや美音系に脚色されている気がしないでもないが、十分忠実系と言える範囲。
 情報量は褒められない。確かにぱっと聞いた感じは静寂感が際立っていてSN比に優れた音に聴こえるが、その静寂を得るために微細領域の情報を捨てている様に感じる(しかも結構バッサリ)。埋もれていて見えないのではなく、元から無いという感じ。
 空間はただ黒く塗りつぶされるだけで、空間そのものを描写できる能力はない。音と音の間も断絶している。
 音色の描写もかなりあっさり、描く色彩の数が不足している。
 時間が足りないのもあったが、正直このPOの音質にかなり萎えて、LOまで試す気になれなかった。
 ちなみに音質以外の要素として、スペックを見ればわかる通り約615gとかなり重い。印象でいえば、文鎮とかそういった重量物を持った感覚に近かった。


 両DAPの試聴は、持ち込んだ私のポタガチシステム(Cayin N8 BB > Current CSP943-1 > Cayin C9 HPPA)と比較しながら行いました。
 以前記事にも書いた通りこのシステムはまだ未完成で、後々N8 BBをOnix Mystic XP1に置き換える予定なのですが、現状でも差は大きかったです。特に微細領域の情報量の差が歴然。
 三筐体からなるシステムであり、最新世代とは言えDAP単体と比較するのは少々かわいそうかもしれませんが、それでももう少し頑張ってほしかったというのが正直なところです。特にSP4000は定価ベースでもそこまで価格差はありませんし。
 DAPに関して、新機種が出る度にウェブ上の記事ではものすごく進化したかのようなレビューが方々に上がりますが、個人的には進化のスピードは決して速くはないと思っており、今回試聴した2機種に関しては頭打ち感すら漂っているように感じます。
 やはり両機種とも微細領域の情報量が結構致命的で、この価格でこれは流石に擁護のしようがありません。
 昨今のDAPのトレンドを見る限り、この部分が改善されそうな気配もあまり感じられないので、さして重きを置かれていないのでしょう。それ故に、この部分を重視するならば、ある程度価格に囚われず幅広く試すしか今のところ方法はなさそうです。
 元々Mystic XP1の購入予定に関しては余程のことが無い限り変更をする気は無かったのですが、今回の試聴でその余程のことが起きる可能性はほぼない(少なくとも近い将来では)と確信したので、やはり予定通りMystic XP1の入手に動こうと思います。