日記 Camerton Binom-ERの評価の変遷を考える

 最近ヘッドホン祭だけでなく、ショップでの試聴会が開かれた影響か、Binom-ERに関する情報が色々と発信されています。
 ですが、当初と比べると賛否両論になっているというか、とにかく人によって評価が分かれているように感じます。
 実は私はこれについては結構好意的に見ているのですが、それについて書いてみようかと。

 まず、実際に良い機種が出てきたときに、一番分かりやすい反応は絶賛される、そこまで言わなくても高い評価を受けることでしょう。
 ヘッドホン関連で言えば、HE-1000初代の登場時や、MSB ReferenceHPA(後にDynamicHPAに改名)が出てきた時が当てはまるでしょうか。
 ですが、高い評価を受けているというだけでは不十分で、それが多くの人によって為されているか、というのが重要だと思っています。
 そして、実は最初は賛否両論で意見が分かれていたけれど、最終的に高い評価を得る、と言うケースも割とあります。
 直近だとFocal Utopiaの初代がもろにそんな感じだったと思います。後はDVAS Model2も当てはまるでしょうか。
 これも条件としては、賛否両論であったとして、それがとにかく多くの人から意見が出ている事が重要なのかなと感じます。
 個人的には、ある程度高評価を得ていても出てくる情報の量が少ない機種よりも、賛否両論でもとにかく多くの人がレビューを書く機種の方に期待する事が多い位です。
 私の見解としては、そもそも本当に微妙だったら、多くの人は態々レビューや感想を書かないからなのではと思っています。
 たとえネガティブな印象を抱いたとして、それを形にして発信したいという人が多いという事は、スルーし難い何かがあるんじゃないかなと。

 そしてBinom-ERについては、最近発売された機種と比較しても、明らかにちゃんと感想を書いている人が多いんですよね。熱量が感じられると言ってもいいかもしれません。
 最近出たヘッドホンで大物と言うと、他には多分SUSVARA UNVEILEDやCRBN2とかですが、私が観察する範囲では明らかにBinom-ERの方が情報は多いです。
 またそれだけでなく、一人一人が割と分量がある感想を書いているので、良いにしろ悪いにしろ感情を動かす音が出ているのではないかなと見ています。

 これも個人的な予想ですけど、恐らくアンプを選ぶというよりはシステムトータルの力が要求される、しかもボトルネックに容赦が無いタイプなのではないかと感じています。あと、ケーブルを詰めると結構化けそうな気もしています。
 この辺りの要素は正直言って試聴でどうにかなるものでは無い、と言いますかそれをお店に求める事は過度な要求な気がしないでもないので、ある程度は覚悟して飛び込むしかないのかもしれませんが。そう考えると、MSBセットが無くなってしまったのが結構痛い。
 一応無試聴購入をするつもりは無いのですが、たとえ試聴しても多くを判断できない事は念頭に、そしてある程度目安となる情報は得られるよう、今の内から準備しておきたいと思っています。